喜 哀楽の考え方

私(喜 哀楽)の考えていることを、できるだけわかりやすく書いていきます。

怒らない子育て ~子供が困る仕組みを作る~

怒らない子育て、巷では大切と言われますがなかなか実践できないともよく聞きます。
どうしても怒ってしまうとも良く聞きます。

最近聞いた話では 

子供が片付けをしない。
どうしたら良いかとの質問を受けました。
 
親と子供の認識のズレですね。
 

親は片付けの『目的』、『意味』を知っている。
子供は片付けの『目的』、『意味』を知らない。

 
つまり子供は何故片付けないといけないのかがわからない。子供は片付けた方がお得なのもわからない。親がそれらを当たり前で子供はわかっていると思い込んでいる。ただそれだけのことです。
 
何回言っても片付けないというのも良く聞く話ですが、言っている『意味』が伝わっていないのです。つまり何回言っても子供にとっては『意味』がわからないので、スピーカーが何か騒いでいるくらいにしか受け取っていません。

誰が悪い?。良い悪いというよりは誰の責任?と考えるとわかりやすいですね。
『目的』や『意味』をきちんと伝えていない人(誰でしょうか?)にこそ原因があるのではないかと私は思います。自分がきちんと伝えていないことを、当たり前だから知っていて当然と怒っている。

片づけをしないことで怒る親の心理を覗いてみましょう。
何故怒ってしまうのか?
それは片付いていないことを親自身が不快に感じて、親自身のために怒っているのではないでしょうか?子供のためと言い訳しながら、自分が片付いていないのを見て不快だから怒るのです。
本来片付いていなくても、親は困りません。
物が散らかって、探すのを親がするのであれば、親が困るかもしれません。親が探すことになるから怒るのなら筋は通りますが、そもそも親が探すことに問題があるのです。子供が自分で困るような仕組みを作らないから、子供が片付けるようにならないだけです。
では物が散らかった不快な状況を親が我慢する必要があるのでしょうか?
それもありません。段ボール箱でも用意して、全てその中に放り込むのです。子供が探し物があっても、親が手を貸してはいけません。子供が段ボール箱から探すようにするのです。探すのに『時間』がかかれば、片付けた方がお得と感じることでしょう。

つまり子供を怒らず言うことを聞かせる魔法のような方法

やったら子供が楽しい(得する)仕組みを作る
やらないと子供が困る(損する)仕組みを作る

これに尽きます。
片付けしない。
→子供が困るように、探すのが大変を実感させる。
散らかったままにして探す苦労を実感するのも一つの選択枝ですが、親の精神衛生上あまり好ましいものではありません。
解決策は簡単です。散らかっていれば段ボール箱に全部放り込んでしまうのです。雑然と。
本来はこれも子供がやってもいいですが、一箇所に集めるのは親の心の平穏のためでもありますから、これくらいはやってあげましょう。
後は子供が○○は?と言われたら、ダンボールを指差してあげれば良いだけです。
探すのに困ったらしめたもの。魔法の言葉です。
片付けないと探すのが大変になるから片付けようね。
と伝えるだけで、片付けないと自分が困ることを身をもって学習するでしょう。

『勉強』・宿題をしない
→早くやったら得に感じる仕組みを用意する。
(例えばどこかに近所で良いので遊びや買い物に行く、おやつを出す。子供が喜ぶことを子供に合わせて用意する)
→どうしてもしないのであれば、損になる仕組みも用意する
(テレビ禁止、ゲーム禁止など。子供が熱中していればしているほど損に感じやすい。ただしいきなり警告なしでやると罰に感じてしまいやる気を削いでしまう・あるいは反発して余計言うことを聞かないので、本気だということを何度か禁止の振りをして理解させた上で実行するのがお勧めです。子供が嫌だと感じるのであれば、お留守番にするという提案でも良い。)

今度は子供の心理を覗いてみましょう。
片付けろ片付けろといわれるが、何故片付けないといけないかわからない。片付ける『意味』や『目的』、片付けた方が良い理由を誰からも聞いたことがないから。
片付けなさいと親に怒られても、子供は『そんなに不快なら自分で片付ければ良いのに』と内心思っています。私は困っていないのに・・・。そう思っているから余計片付けはしません。片付けるとすると親がうるさいから仕方なく、親を黙らせるために不本意ながら片付けるのです。
だから親が静かだと、片付けるようになるわけがありません。
子供たちの理解している片づけは


片付ける『意味』はよくわからないけど、親に怒られると不快だから、仕方なく片付けよう。

だから怒られないと片付けないのです。不快なのは片付いていない状況ではなく、親なのです。
ただそれだけのことです。
何度も言っているのに!と思われるかもしれませんが、伝わっているのは子供には、親が不愉快だということだけです。親が不愉快なのだから親が片付ければ良い、なのに何で私が片付けないといけないの?と内心不満に思っているのです。
恐らく片付けの『意味』は伝わっていないと思います。

片付けるのは当たり前だから、片付ける『意味』を誰でも知っているのが当たり前という親の持つ先入観を捨て去って、子供に『意味』を伝えてあげてはいかがでしょうか?
怒る必要なんて一つもありませんよ。
むしろ怒られるべきは、片付ける『意味』という大切なことを伝えていない自分かもしれません。