喜 哀楽の考え方

私(喜 哀楽)の考えていることを、できるだけわかりやすく書いていきます。

『考える』を考える ~『考える』ことに慣れている人『賢人』との付き合い方~

『考える』ことに慣れている人(『賢人』と呼ぶことにします。考えない人より『賢い』確率が高い程度の意味合いです)が1人いると、周りの人達は自分で『考える』前にその人に聞くようになります。
何故ならあれこれ自分で『考える』より、『賢人』に聞いた方が早いし自分で『考える』より正しい可能性が高いからです。
手元に計算機が無い状態で計算する場合、暗算が得意な人がいれば自分で手計算するより暗算が得意な人に計算を頼んでしまうようなものです。暗算の方が早くて正確ならついつい暗算の得意な人に頼ってしまいます。しかも『賢人』は日頃から何事も『考える』習慣があるので、聞かれても素早く答えを出す傾向にあります。『考える』ことが苦にならないので積極的に人のことも処理してくれます。そうなると『考える』ことが苦手な人は余計『考える』必要が無くなるので、考えなくなります。
達者な親から天然な子・何もできない子が育つ理由がこんなところにあるのではないかと思います。親はあれこれ勝手に『考える』ことで、子供の選択枝を選択し子供に提案というよりは押し付けがちです。そうすると子供は『考える』必要がわからず、悩んだら親に聞くことで『考える』ことをしないまま大人になってしまいます。
 
『賢人』との上手な付き合い方は、計算機を利用するように答え(思考の結果)だけを聞くのではなく、答え合わせ(思考のプロセスを自分の結果と比較・すり合わせること)をすることです。
つまり自分では考えずどうするかをすぐに聞くのではなく、自分で考えて自分なりの結論を出した上で、自分の考えと『賢人』の考え方を比べることで答え合わせをするのです。何故その選択枝を選んだのか選択のプロセスを比較することで、自分の思慮不足に気づくことができるからです。『賢人』の選択枝が必ず正しいとは限りませんが、『賢人』は日頃から考えた結果を『知恵』として蓄積しているので正しい確率が高く、大きく間違う確率は日頃から考えない人より低いと思います。
どうしても時間がない場合には思考の結果である『賢人』の答えだけを聞くのは仕方ありませんが、できる限り自分で『考える』ことを行い、自分の考えた過程・結果と『賢人』の考えた過程・結果を日頃から比べるようにすることが大切です。『賢人』の考えとの比較の利点は、自分だけでは思いつかなかった視点からの考え方を簡単に学ぶことができるからです。
 
『賢人』の答えだけを聞くことに慣れてしまうと、自分で『考える』能力を失って忘れてしまうことすらあります。身近に『賢人』がいる人は上手に付き合うと自分の思考能力が高まることに役立ちますが、付き合い方を間違うと『考える』能力を失ってしまいますので上手に付き合いましょう。
 
 
自分の頭の進化の話はこちらです。

 

『考える』を考える ~自分の頭の進化のために~ - 喜哀楽の考え方