喜 哀楽の考え方

私(喜 哀楽)の考えていることを、できるだけわかりやすく書いていきます。

記憶の不思議 ~きっかけ一つで記憶が芋づる式に湧いてくる~

記憶というのは面白いものです。

覚えているのに思い出せない。俗にど忘れという状態を経験された方も多いことだと思います。これは覚えていることはわかるのに、思い出し方やきっかけ・関連付けていることがわからないのでうまく記憶が取り出せない状態です。色々な記憶を一変に取り出そうとして、お互いが干渉・邪魔をしてお目当ての記憶をうまく取り出せないようです。この場合は関連のありそうなことを次々思い浮かべて、お目当ての記憶が探しだせるか試すしかありません。

 

しかし私が面白いと感じるのは、別のことです。

今までずっと忘れていたことが、あるきっかけで次々思い出されることです。
きっかけは本当に些細なことのこともあります。そのきっかけはもしかしたらたった1枚のコインかもしれません。別のきっかけはたった一枚の紙切れかもしれません。その人にとっての『意味』が、記憶のきっかけとなるのです。きっかけ一つで記憶が芋づる式に次々湧いてくるようなイメージです。
たった1枚のコインが手品をするコインだったら、手品に関連する記憶が次々と蘇っていきます。たった一枚の紙切れが婚姻届だった場合、これまで結婚を意識したことに関連する記憶が次々と蘇り思い出されます。もしその1枚の紙切れが離婚届だった場合、離婚に至る可能性のある事柄が次々思い出されます。思い当たるふしがあるというやつです。

どうやら人は無限とも言える記憶を頭の中に蓄えているだけに、思いだそうとすると他の記憶と区別がつかない状態で、お互いが干渉しあって上手にお目当ての記憶が取り出せないようになっているようです。ハードディスクに記憶はされているけれども、検索タグや検索方法が見つからず情報を取り出せない状態とよく似ていると思います。

 

ではどうすれば記憶が取り出しやすくなるか?

それはある事柄を記憶しているという記憶(メタ記憶というそうです)をいくつも関連付けてメタ記憶を張り巡らせたり(思い出すきっかけである検索タグをいくつもつけるようなものです)、メタ記憶自体をメモしたりして検索方法を増やすことです。

私はキーワードをメモするようにしています。時間があれば内容もメモしますし、時間がなければ後で考え直せるように、キーワードだけでもメモするようにしていまいます。キーワードを見れば、芋ズル式に記憶を取り出すことができるからです。

いずれ記憶力が優れていることは大した価値がなくなると思いますが、今のところまだ記憶力が問われるようです。自分にとってできるだけ効率的な記憶の取り出し方を探してみることをお勧めいたします。