喜 哀楽の考え方

私(喜 哀楽)の考えていることを、できるだけわかりやすく書いていきます。

人に騙されないために ~嘘を疑う~

世の中には嘘が平気な人がいます。
恐らくこれまで嘘をつくことで損することなく、得をすることばかりだったのだと思います。
嘘自体は一種のお猿さんにもあるそうです。
いわば本能のようなものなのかもしれません。
お猿さんの場合、餌を見つけたお猿さんが敵が来たという泣き声で仲間を追い払い、餌を独り占めしてしまうそうです。
仲間のお猿さんが戻ってきても、嘘つきお猿は責められることはないそうです。
猿知恵だけに、嘘は見抜けないようです。
本当に敵が来たかどうか確認するという知恵はないようです。
お猿さんのなかで一番知恵があるのが嘘つきお猿さんです。
自然界の中では騙しということは、いわば生存のテクニックです。
擬体という騙しや罠を仕掛ける生物がいる何でもありの自然界のなかで、鳴き声一つで自分の生存確率を上げる嘘つきお猿は、自然界の中では一番賢い知恵者なのかもしれません。
あくまでも人間を除く自然界の中では。

 人間界の中で、少なくとも先進国では嘘は良くないこととされています。
嘘をつかれた人はもちろん、嘘をついた人も最終的には『嘘』が不幸を招くことを集団の知恵として学び、嘘は良くないことだと学習したのだと思います。
欧米では、いつも『嘘』をついているといざというときに信じてもらえないという寓話『狼少年』の話として嘘を戒めています。
日本では『嘘つきは泥棒の始まり』として嘘が良くないこととして戒めてきました。
しかし最近では嘘が平気な人種も平気な顔して生活しているようです。

嘘は良くないなど、みんなで価値観を共有することに宗教は抜群の効果を発揮しました。
その宗教という価値観の共有がなされていない日本では、嘘が平気な人がはびこっているのかもしれません。
一昔前までの村社会で、嘘をつくと嘘つきとして相手にされなくなりました。移動が徒歩しかない時代、村で相手にされないことが社会的な死に近い環境だったため、嘘をつくことに大きな抵抗がありました。今では移動手段や通信手段が豊富で様々なグループ・団体・集団があり多くの人と関わることができるため、嘘つきと断罪されても、他の集団に入り込んでしまえば何の問題もありません。

嘘が平気な人が多いのであれば、嘘に騙されないようにするしかありません。
前置きが長くなりましたが、人に騙されないようにするにはどうすれば良いのでしょうか?
お猿さんの世界では最も知恵があるものが『嘘』を使いこなしました。
人間界では最も知恵がないものが『嘘』を言うようにしてしまえば良いのです。
嘘を言ってもばれないお猿さんの世界とは異なり、嘘を見抜く知恵を全ての人が身につけるようにするのです。

具体的にはどうすれば良いのでしょうか?
それは絶えず嘘ではないかと疑うことです。
疑うことは良いことです。疑うことは良くないという風潮そのものが問題だと私は思います。
嘘をつく人間が一人でもいれば、嘘ではないことを確認するのは当たり前のことなのです。
自然界では騙してでも食べてしまおうとする生き物が大勢います。騙されて食べられて文句を言えるかというと、お腹の中から文句を言っても『意味』がありません。食べられないように気をつけるしか予防策はないのです。
人間界では騙すことは法律で禁止されていますが、食べられないように気をつける必要があるのです。もっというと、騙される隙がなければ騙した・騙されたという諍い自体が起こりえないのでお互い嫌な思いをしなくて済みます。

絶えず嘘ではないかと疑うことが良くないことだという人もいるかもしれません。
そういう人は、自然界で騙されて食べられた動物を哀れんで、食べた動物のお腹を切り開いて食べられた動物を助け出してあげるのでしょうか?
それとも人間は違う、信じてあげることこそが大切といいながら、騙されたら汚く罵るのでしょうか?そもそも騙される隙をなくせば(嘘を絶えず疑うだけです)、相手を罵る必要すらないのに。絶えず嘘ではないかと疑うことはただ単に騙される隙をなくすだけのことです。相手に騙すつもりがなければ、嘘ではないかと確認されることは何の問題もないはずです。確認されたこと自体が、信用がないとして傷つく人がいると言う人もいるかもしれませんが、それは感情論です。嘘・間違いがないことを確認するのはトラブル防止のために当たり前のことです。
その本来は当たり前のことが、感情論でなし崩しになっているため、嘘が蔓延しているのです。

人の言うことを鵜呑みにせず、相手の出した情報だけでなく自分で得た情報で確認する癖をつけることがお勧めです。
海外旅行での話で、相手から話しかけてきた人は絶対に信用してはいけないそうです。
自分から話しかけた人しか信用しないのが鉄則だそうです。

嘘つきがいっぱいの世の中で嘘の見抜けないお猿さん並みの知恵では、自然界のように命を落とさないまでもお金を奪い取られてしまいます。お金を奪われなくとも損をしてしまいます。
損をしないために絶えず嘘かもしれないと身構えて、嘘を見抜く『知恵』を身につけましょう。
身構えていないと嘘は見抜けません。